新規事業の企画書、営業提案書、補助金申請の事業計画書。経営者が「絶対書かなきゃいけない、でも書きたくない」業務の代表格です。
僕も以前、企画書1本に丸2日かけていました。週末の土日が消えることも珍しくなかった。書き始めから終わりまで、頭の中でこねくり回す時間が圧倒的に長い。「最初の1行」で30分悩むことすらありました。
結論から言うと、企画書はChatGPTで30分で書けます。コツは「白紙から書かない」こと。プロンプトのテンプレを用意して、自分の頭の中身をChatGPTに整理させれば、構成も本文も一発で出てきます。
この記事では、僕が実際に毎月使っている 企画書プロンプトテンプレを3種類そのまま公開します。新規事業・営業提案・補助金申請、すべての企画書に応用できる構成です。
読み終わった時点で、明日の企画書から30分で書けるレベルまで具体的に書いているので、Wordを開いて固まる時代を今日で終わりにできます。
※2026年5月時点の情報です。ChatGPTの仕様は更新が早いため、画面が変わる可能性があります。
なぜ企画書作成は経営者の時間を奪うのか
企画書がしんどい理由は、技術的なものではなく構造的なものです。
3つあります。
理由1:「白紙から書く」のが脳に重い
Wordを開いた瞬間、真っ白なページに向かう。書き始めるまでが一番しんどい。これは脳の構造的な問題で、人間は「ゼロから生み出す」より「あるものを修正する」方が圧倒的に楽にできます。
ChatGPTがしてくれるのは、まさにこの「ゼロを1にする」部分。1ができれば、修正は誰でもできる。
理由2:構成を考えるだけで半日
「どの順番で書くか」を考えるだけで時間が溶けます。表紙、背景、課題、解決策、市場性、収益計画、スケジュール、まとめ。順番ひとつで読み手の理解度が変わるから慎重にもなる。
ここをChatGPTに任せれば、業界標準の構成が一発で出てきます。
理由3:「自分の言葉に翻訳する」作業が重い
頭の中にあるアイデアを、企画書の体裁に整った文章に翻訳する作業。これがじわじわと時間を食います。
「思っていることを書く」と「企画書として読める文章にする」の間には、かなりの距離があります。ChatGPTはこの翻訳が得意です。
ChatGPTで企画書を30分で作る基本フロー
具体的なプロンプトに入る前に、全体の流れを整理しておきます。
ChatGPTで企画書を作るときの基本フローは以下です。
| ステップ | 所要時間 | 何をするか |
|---|---|---|
| 1. 頭の中を音声で吐き出す | 5分 | 企画したいことをChatGPTに音声で全部喋る |
| 2. 構成案を作らせる | 5分 | テンプレに沿って章立てを依頼 |
| 3. 各章を本文化させる | 10分 | 章ごとに本文を生成 |
| 4. 数値・固有名詞をチェック | 5分 | 自分で目視確認 |
| 5. 微調整して完成 | 5分 | トーン・順番を整える |
合計30分。コツは、Step 1を「音声」でやること。タイピングだと20分かかります。移動中の音声活用は 移動中の30分を執務時間に変える|ChatGPT音声で社長の仕事術 でも詳しく書いています。
コピペで使えるプロンプトテンプレ3種
ここからが本題です。僕が毎月使っている企画書プロンプトを3種類、そのまま貼ります。Step 2(構成案を作らせる)とStep 3(本文を作らせる)で使うものです。
テンプレ1:新規事業企画書
社内で新規事業を提案する、銀行に新規事業のための融資を相談する、こういう場面で使います。
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あなたは中小企業の経営者向け新規事業企画書の作成を支援するコンサルタントです。
以下の情報をもとに、A4で5〜8ページ相当の事業企画書を作ってください。
【提供情報】
- 事業内容: (ここに自分のアイデアを書く)
- 想定ターゲット: (顧客像)
- 解決する課題: (顧客の困りごと)
- 自社の強み: (なぜ自社がやるのか)
- 想定売上規模: (初年度・3年後)
【構成】
- 表紙
- 事業概要(3行サマリー)
- 市場の課題と背景
- 提供する解決策
- 自社が選ばれる理由
- ターゲット顧客と顧客獲得戦略
- 収益モデルと売上計画(3年分)
- 実施スケジュール
- リスクと対応策
- 必要投資額
各章は本文200〜400字程度。経営者向けなので、専門用語は最小限。読みやすく具体的に。
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このテンプレで出てくる初稿は、約7割の完成度です。残り3割を自分の言葉で調整すれば、提出できるレベルになります。
テンプレ2:営業提案企画書
クライアントに自社サービスを提案するときに使います。
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あなたはBtoB営業の提案書作成を支援するコンサルタントです。
以下の情報をもとに、商談で使う提案企画書を作ってください。
【提供情報】
- 提案先: (会社名・業種・規模)
- 相手の課題: (ヒアリングで出てきた困りごと)
- 提案するサービス内容: (自社の何を売るか)
- 想定金額: (月額または一括)
- 提案する期間: (契約期間)
- 過去の類似事例: (あれば)
【構成】
- 表紙
- 御社の現状の課題(共感)
- 課題の構造分析
- 解決策の提案
- 提案サービスの詳細
- 期待される成果(数値で)
- 過去の類似事例
- 料金とスケジュール
- 次のアクション
文体は丁寧だが堅すぎず、相手企業の課題に寄り添うトーン。各章は200〜300字程度。
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このテンプレの強みは「相手の課題に寄り添う構成」で出てくること。商談で「うちのことをよく分かっている」と思ってもらえる提案書が一発で出ます。
テンプレ3:補助金申請事業計画書
ものづくり補助金、デジタル化・AI導入補助金、新事業進出補助金など、補助金申請でよく求められる構成です。
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あなたは中小企業の補助金申請を支援する診断士です。
以下の情報をもとに、補助金申請用の事業計画書を作ってください。
【提供情報】
- 申請する補助金: (制度名)
- 事業内容: (何をする事業か)
- 投資する設備・ツール: (補助対象)
- 投資金額: (総額)
- 期待する成果: (売上・生産性・雇用などの数値)
【構成】
- 事業の概要
- 現状の課題(数値で示す)
- 課題解決のための取り組み
- 導入する設備・ツールの詳細
- 導入後の業務フロー(変化点)
- 売上・生産性向上の数値計画(3年分)
- 地域経済・業界への波及効果
- 実施スケジュール
- 体制(社内担当者)
審査員は「制度の目的に合っているか」を重視するので、自社の便利さだけでなく、地域経済・生産性向上の観点を必ず入れる。
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補助金審査員が見ている観点をプロンプトに盛り込んでいるのがポイント。「うちの会社にとって便利」だけ書かれた申請書は通りません。これについては AI助成金で研修費75%戻る|2026年中小企業の補助金6制度 で具体例を挙げて書いています。
30分で完成する5ステップ
テンプレを使った具体的な5ステップを書きます。
Step 1:企画したい内容を音声で5分しゃべる
最初の5分で、ChatGPTに音声で「これから書きたい企画書の中身」を全部吐き出します。
「来週A銀行に提案する新規事業のアイデアを話す。製造業向けのAI導入伴走サービスで、月額22万円の3ヶ月パッケージ。ターゲットは従業員30名以下の中小製造業。課題は事務作業の属人化。自社の強みは僕自身が町工場経験があること。初年度3,000万、3年で1億円規模を想定」
5分話せば、企画書の素材は揃います。
Step 2:テンプレを使って構成案を作る
Step 1で出した内容を、上記テンプレ1〜3のいずれかに当てはめてChatGPTに渡します。出てくるのが構成案です。
僕がよくやるのは、構成案が出た時点で「3章と5章の順番を入れ替えて、4章をもっと深掘りして」と微調整すること。これだけで初稿の完成度が一段上がります。
Step 3:章ごとに本文を生成させる
構成案が固まったら、章ごとに「本文を200字で書いて」と指示します。1章ずつ進めるのが精度を上げるコツ。
10分で全章の本文が揃います。
Step 4:数値・固有名詞のチェック
最終チェックで必ず見るのは、社名・人名・金額・日付の4点。AIは固有名詞や数字を時々間違えるので、ここだけは目視で必ず確認します。
「来週月曜」と話したつもりが「先週月曜」になっていたり、「3,000万」が「300万」になっていたり。事故になる前に潰します。
Step 5:トーン・順番を整えて完成
最後の5分で、自分の言葉に近づくように微調整します。「もっとカジュアルにして」「ここは強気のトーンで」「3章のここを1段落分削って」。1指示で全体が整うのがChatGPTの強みです。
僕の場合、Step 1〜5で合計30分。企画書1本が完成します。
試してわかった3つの落とし穴
便利な反面、最初は僕もハマった落とし穴が3つあります。
落とし穴1:プロンプトに情報を入れすぎない
「あれもこれも全部書いて」と指示すると、出力が薄くなります。1章につき1〜2個のメッセージに絞った方が、深い本文が出てきます。
落とし穴2:数値の根拠を聞かれたら答えられないとダメ
ChatGPTが出してきた「市場規模3兆円」「成長率15%」のような数字は、根拠が怪しいことがあります。出典が言えない数字は、自分で調べ直すか削除する。
特に補助金申請では、根拠不明の数字は審査落ちの原因になります。公式統計(経済産業省・中小企業庁)から引用するのが安全です。
落とし穴3:「ChatGPTっぽさ」を消す手間が必要
無修正で出すと、独特の言い回しが混ざります。読み手にAIで作ったと分かると印象が悪くなる。
最終チェックで「自分が普段使う言葉に置き換える」工程を5分入れるだけで、全く違う仕上がりになります。
企画書ができたら、スライド化はNotebookLMへ
企画書(Wordドキュメント)が30分で完成したら、次はスライド化です。
僕は普段、ChatGPTで企画書を書いた後、その内容をそのままNotebookLMに読み込ませて20スライドの提案資料を生成しています。所要時間は約30分。企画書を書く時間と合わせても、合計1時間で「企画書+スライド」が両方揃う。
このフローの詳しいやり方は NotebookLMで提案資料を30分で作る方法|外注30万円が不要になった話 に書いているので、企画書を書き終わった方は次にこちらを読んでください。
「企画書1本に2日」が「企画書+スライドで1時間」になります。経営者の働き方が変わるレベルの差です。
まとめ|白紙から書く時代は今日で終わり
ChatGPTで企画書を30分で作るための要点をまとめます。
- 頭の中を音声で5分吐き出す
- テンプレ1〜3のいずれかに当てはめて構成案を作る
- 章ごとに本文を生成させる
- 社名・人名・金額・日付の4点だけは必ず目視チェック
- 自分の言葉に近づける最終調整を5分
これで30分。プロンプトテンプレは記事内に貼ってあるので、そのままコピペして使ってください。
「白紙から書くのが苦手」「企画書に丸2日取られる」という経営者ほど、このフローの恩恵が大きい。最初の1本を試した瞬間、「もう白紙から書く時代じゃない」と実感できます。
企画書を書き終わったら、次のステップは NotebookLMで提案資料を30分で作る方法|外注30万円が不要になった話です。企画書をスライド化して商談で使えるようにする手順を、こちらの記事で確認してください。書類業務の自動化をどこから始めればいいか迷っている方は AI導入、何から始める?従業員10人以下の会社がまずやるべきこと から読み始めるのもおすすめです。
明日の企画書から、Wordの白紙画面に固まる時間がゼロになります。

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