「また請求書か」
月末になるたびにそう思っていました。Excelを開いて、クライアント名を入力して、項目を並べて、金額を打ち込んで、消費税を計算して、PDFにして保存する。1件あたり20〜30分。月に5件なら2時間以上。たった5枚の紙を作るために、半日が潰れることもありました。
今は、1件1分もかかりません。
「〇〇さんの今月分、20万で請求書作って」と口で言うだけ。AIがクライアント情報を引っ張ってきて、金額を整えて、PDFを生成して、Googleドライブに保存してくれる。
この記事では、僕が実際にやっている請求書自動化の仕組みを、全部公開します。
この記事の結論(忙しい方はここだけでOK)
- 請求書作成は「判断」ではなく「作業」。AIに任せるべき業務の代表例
- ChatGPTでテンプレートを作る方法もあるが、結局コピペ・手入力が残る
- AIエージェント(AI秘書)なら、口頭指示だけで生成・保存まで完全自動
- 僕は1件30分→1分に短縮。月の請求書作業が2時間以上→10分以下になった
最初はChatGPTで請求書を作っていた
正直に言うと、僕も最初はChatGPTで請求書を作っていました。
やり方はシンプルです。ChatGPTに「この内容で請求書のテキストを作って」と伝える。会社名、住所、電話番号、項目、金額を入力すると、フォーマットに整えたテキストが出てくる。それをExcelにコピペして、PDFにして送る。
これだけでも、ゼロから打ち込むよりは速かった。体感で30分が15分くらいにはなりました。
でも、しばらく続けていると気づくんです。
「毎月、同じことやってるな」と。
同じクライアントに、同じような内容で、同じフォーマットの請求書を作っている。毎回ChatGPTに会社名を打ち込んで、金額を入力して、出てきたテキストをExcelに貼り付けて、PDFにして、フォルダに保存して。
ChatGPTは「テキストを生成する」ところまでは手伝ってくれる。でもその後の「Excelに貼る」「PDFにする」「保存する」は全部手作業。ここが地味に時間を食っていました。
ChatGPTで請求書を作る方法(これでも十分な人向け)
まず、ChatGPTでの作り方も紹介しておきます。月に1〜2件程度の請求書なら、この方法で十分です。
ステップ1:自社情報をChatGPTに伝える
あなたは中小企業の経理アシスタントです。
以下の情報で請求書をテキスト形式で作成してください。
【発行元】
- 会社名:株式会社〇〇
- 住所:〇〇県〇〇市〇〇
- 電話番号:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
- 振込先:〇〇銀行 〇〇支店 普通 〇〇〇〇〇〇〇
【請求書に含める項目】
1. 請求書番号
2. 発行日
3. 宛先(会社名+御中)
4. 件名
5. 明細(品名・数量・単価・金額)
6. 小計・消費税(10%)・合計金額
7. お支払期限
8. 備考
ステップ2:案件情報を入力する
以下の内容で請求書を作成してください。
【宛先】株式会社山田商事 御中
【件名】2026年4月分 コンサルティング料
【明細】
- 月次コンサルティング:1ヶ月、200,000円
【お支払期限】2026年5月31日
【備考】月末締め翌月末払い
ステップ3:出力をExcelに貼り付ける
ChatGPTが整形したテキストをExcelテンプレートにコピペして、PDFにして完了。
ここまでで約15分。ゼロから作るよりは速い。毎月数件程度ならこれで十分回ります。
ただし注意点が2つ。
1. 金額は必ず自分で確認する。 ChatGPTは消費税の端数処理を間違えることがあります。僕も一度、消費税が合っていないまま送りかけたことがあります。
2. 毎回同じ情報を入力する手間は残る。 クライアント名、住所、振込先。同じことを毎月打ち込む。ここが「もっと何とかならないか」と思い始めたポイントでした。
「これ、全部自動でできないの?」と思った瞬間
ChatGPTで請求書を作り始めて2ヶ月目くらいのことです。
月末にいつものようにChatGPTを開いて、クライアント名を入力して、金額を打ち込んで、出力をExcelにコピペして、PDFにして、Googleドライブに保存して。5件終わったところで時計を見たら1時間経っていた。
「これ、僕がやる必要あるのか?」
クライアント情報は毎月同じ。金額も、月額固定のクライアントなら変わらない。フォーマットも毎回同じ。変わるのは日付と請求書番号だけ。
パターンが完全に決まっている作業を、なぜ毎月手動でやっているのか。
ここでChatGPTの限界に気づきました。ChatGPTは「テキストを生成する」ことはできる。でも「Excelに書き込む」「PDFを作る」「ドライブに保存する」という「実行」はできない。僕が欲しかったのは、テキストを作ってくれるAIではなく、請求書業務を丸ごと終わらせてくれるAIだったんです。
AIエージェントで請求書を完全自動化した
そこで僕が導入したのが、AIエージェント型の「AI秘書」です。
ChatGPTとの決定的な違いはここです。
| 比較項目 | ChatGPT | AIエージェント(AI秘書) |
|---|---|---|
| やってくれること | 請求書のテキストを生成 | 請求書の生成・保存まで全自動 |
| クライアント情報 | 毎回手入力 | 自動で引っ張ってくる |
| フォーマット | テキスト出力 → 自分でExcelに貼る | PDF直接生成 |
| 保存 | 自分でフォルダに保存 | Googleドライブに自動保存 |
| 所要時間 | 約15分/件 | 約1分/件 |
実際の流れ
僕が今やっていることは、これだけです。
- AI秘書に「〇〇さんの今月分、20万で請求書作って」と伝える
- AI秘書がクライアント情報(会社名・住所・振込先)を自動で取得
- 金額と項目を整えて、請求書PDFを自動生成
- Googleドライブの指定フォルダに自動保存
- 「請求書を作成しました」と完了報告が届く
僕がやるのは、1の「指示を出す」だけ。しかも口頭で言うだけ。タイピングすら要りません。
実際にAI秘書が請求書を生成した時の画面がこちらです。

指示を出すと、AI秘書が請求書の詳細(請求先・サービス内容・金額・請求書番号)を整理して、PDFファイルを自動生成してくれます。ファイルの保存まで全自動。僕がExcelを開くことは一切ありません。
最初にこれが動いた時は、正直驚きました。Excelを開く必要がない。コピペする必要がない。PDFに変換する必要もない。保存先のフォルダを探す必要もない。
「今まで30分かけてやっていたこと、本当に全部要らなかったんだ」
ChatGPTとAIエージェント、どちらを選ぶべきか
どちらが正解かは、あなたの状況によります。
ChatGPTで十分なケース
- 月に1〜2件しか請求書を発行しない
- クライアントが毎回違う(情報を事前登録するメリットが薄い)
- まずは手軽にAIを試してみたい
- 費用をできるだけ抑えたい
AIエージェントを検討すべきケース
- 月に5件以上、定期的に請求書を発行している
- 同じクライアントに毎月発行している
- 請求書以外の事務作業(メール、スケジュール管理)も自動化したい
- 「手作業をゼロにしたい」と思っている
僕の場合は完全に後者でした。同じクライアントに毎月同じ形式で請求書を出している。しかも請求書だけじゃなく、メールの仕分けやスケジュール管理もAI秘書に任せたかった。だから「請求書だけ自動化するツール」ではなく、「業務全体を任せられるAIエージェント」を選びました。
請求書をAIで自動化するときの注意点
金額は最終確認を必ずする
AIが生成した請求書でも、金額の最終確認は省略しないでください。消費税の端数処理や、単価×数量の計算で稀にズレが出ることがあります。
僕はAI秘書が「請求書を作成しました」と報告してくれた後、PDFを開いて合計金額だけ確認しています。中身のフォーマットや文面はもう信頼しているので、チェックは合計金額と宛先だけ。これで30秒。
インボイス制度への対応
2023年10月から始まったインボイス制度(適格請求書等保存方式)では、請求書に登録番号の記載が必要です。AIに請求書を作らせる場合、この登録番号がテンプレートに含まれているか確認してください。
僕のAI秘書には、自社の登録番号をあらかじめ設定してあるので、毎回自動で記載されます。
過去の請求書との整合性
同じクライアントに以前出した請求書がある場合、金額や項目の整合性に注意してください。AIは過去の請求書を知らない場合があるので、前回と違う内容で出してしまうことがあります。
AI秘書の場合は、クライアント情報と一緒に過去の請求履歴も参照できるように設定してあるので、この問題は起きにくくなっています。
請求書の先にある「経理の自動化」
請求書の自動化は、経理業務の自動化の第一歩にすぎません。
僕がAI秘書で自動化している経理関連の業務:
- 請求書発行:口頭指示 → PDF生成 → ドライブ保存(30分→1分)
- 入金確認のリマインド:支払期限が近づくと自動で通知
- 売上の記録:請求書発行と同時に売上データを自動更新
一つひとつは地味な作業です。でも、こういう「毎月必ずやる」「パターンが決まっている」「ミスが許されない」業務こそ、AIに任せる価値がある。
人間がやるとミスするリスクがある。AIがやるとミスしない(金額の最終確認だけ人間がやればいい)。しかも24時間文句を言わずにやってくれる。
まとめ:請求書は「作る」時代から「任せる」時代へ
請求書作成をAIで自動化する方法をまとめます。
まずはChatGPTから始める場合:
- 自社情報をプロンプトに登録する
- 案件ごとに金額と宛先を入力する
- 出力をExcelにコピペしてPDF化する
- 金額を必ず確認する
完全自動化したい場合:
- AIエージェント(AI秘書)を導入する
- クライアント情報を事前登録する
- 口頭で指示するだけで、生成・保存まで完了
僕は最初ChatGPTで十分だと思っていました。でも毎月同じ作業を繰り返しているうちに、「これ、全部自動でやってくれたら」と思うようになった。AIエージェントを導入して、その「全部」が現実になりました。
月末の請求書作業に2時間以上使っていた頃の自分に教えてあげたい。「その作業、1分で終わるよ」と。
AIの導入を検討している方は、まずこちらの記事から始めてみてください。
→ AI導入は何から始める?従業員10人以下の会社がまずやるべき3つのこと

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