ChatGPTで見積書を作る方法|30分かかっていた作業を5分に短縮する手順

「また見積書か。正直、面倒くさい」

中小企業の経営者に聞くと、見積書作成は「面倒な業務ランキング」で常にトップ3に入ります。案件ごとに内容が違う。金額の計算を間違えられない。体裁も整えないといけない。そして急いでいる時に限って、見積依頼が来る。

ChatGPTを使えば、この作業を5分で終わらせることができます。

やることはシンプルです。ChatGPTに案件の情報を伝えて、見積書のテキストを生成させる。それをExcelにコピペして、最後に金額を自分で確認する。これだけです。

僕も以前はExcelのテンプレートに毎回手打ちで入力していました。内訳を考えて、単価を調べて、消費税を計算して、備考欄の文面を整えて。1件に30分〜1時間。急ぎの案件だと焦ってミスして、修正版を再送するはめになったこともあります。今は案件情報をChatGPTに投げるだけで、明細から備考欄まで全部出てきます。あの頃の自分に教えてあげたい。

福田 龍馬

福田 龍馬|株式会社Lib 代表取締役

中小企業のAI導入支援・AI顧問を専門にしています。現場で使えるAI活用フローを伴走で構築中。

目次

この記事でできるようになること

  • ChatGPTに見積書のテキストを生成させる方法がわかる
  • 業種に合わせたプロンプトをコピペで使える
  • 今使っているExcelテンプレートとの併用方法がわかる
  • 繰り返し案件の見積を一瞬で作れるようになる

ChatGPTの基本的な使い方(アカウント作成・プロンプトの書き方)は、こちらの記事で解説しています。

→ AI導入は何から始める?従業員10人以下の会社がまずやるべき3つのこと

ステップ1:見積書のテンプレートをChatGPTに生成させる

まず、自社の見積書フォーマットをChatGPTに覚えさせます。以下のプロンプトをコピペしてください。

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あなたは中小企業の経理アシスタントです。

以下の情報をもとに、日本の商習慣に沿った見積書をテキスト形式で作成してください。

【発行元情報】

  • 会社名:株式会社〇〇
  • 住所:〇〇県〇〇市〇〇
  • 電話番号:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
  • 担当者名:〇〇

【見積書に含める項目】

  • 見積書番号(仮で「EST-2026-001」と入れてください)
  • 発行日
  • 宛先(会社名+御中)
  • 件名(案件名)
  • 明細(品名・数量・単価・金額)
  • 小計
  • 消費税(10%)
  • 合計金額
  • 有効期限(発行日から30日間)
  • 備考(支払条件等)

表形式で見やすく整理してください。

まだ案件情報は入れないので、テンプレートとして作成してください。

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これで、自社情報が入った見積書テンプレートが出てきます。このテンプレートは一度作れば、次回から使い回せます。ChatGPTの画面左側に会話履歴が残るので、「見積テンプレート」という名前をつけて保存しておくと便利です。

僕はこのテンプレートを1回作ってから、もう3ヶ月以上使い回しています。毎回ゼロから書いていた頃が信じられない。

ステップ2:案件情報を入れて見積書を生成する

テンプレートができたら、具体的な案件の見積書を作ります。先ほどの会話の続きで、以下のように入力してください。

例1:リフォーム・工事業の場合

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以下の案件で見積書を作成してください。

【宛先】田中建設株式会社 御中

【件名】A邸キッチンリフォーム工事

【明細】

  • システムキッチン本体(LIXIL AS):1台、420,000円
  • 取付工事費:1式、150,000円
  • 給排水工事費:1式、80,000円
  • 電気工事費:1式、45,000円
  • 既存キッチン撤去・処分費:1式、35,000円
  • 養生・清掃費:1式、20,000円

【備考】

  • 納期:ご発注後約3週間
  • お支払い:完工後30日以内にお振込み
  • 本見積に含まれない追加工事が発生した場合は、別途お見積りいたします

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例2:コンサル・サービス業の場合

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以下の案件で見積書を作成してください。

【宛先】株式会社山田商事 御中

【件名】業務改善コンサルティング(3ヶ月)

【明細】

  • 現状分析・課題抽出:1式、200,000円
  • 改善計画の策定:1式、150,000円
  • 月次定例ミーティング(2時間×3回):3回、50,000円/回
  • 改善施策の実行支援:3ヶ月、100,000円/月
  • 最終報告書作成:1式、100,000円

【備考】

  • 交通費は実費精算とさせていただきます
  • お支払い:月末締め翌月末払い

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例3:清掃・メンテナンス業の場合

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以下の案件で見積書を作成してください。

【宛先】〇〇マンション管理組合 御中

【件名】共用部定期清掃業務(年間契約)

【明細】

  • 日常清掃(週3回):12ヶ月、45,000円/月
  • 定期床ワックス清掃(年4回):4回、80,000円/回
  • ガラス清掃(年2回):2回、60,000円/回
  • 排水管高圧洗浄(年1回):1回、150,000円

【備考】

  • 契約期間:2026年6月1日〜2027年5月31日
  • お支払い:月末締め翌月末払い
  • 清掃資材・洗剤費は上記金額に含みます

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ポイントは、明細の項目・数量・単価をこちらで指定することです。ChatGPTに「適当に見積もって」と頼んでも、金額は正確に出せません。金額は自分で決めて、ChatGPTには「フォーマットの整形」と「備考欄の文面作成」を任せる。この使い分けが大事です。

ステップ3:Excelに貼り付けて仕上げる

ChatGPTが生成したテキストを、自社のExcelテンプレートに貼り付けます。

すでにExcelテンプレートがある場合

  • ChatGPTの出力から、明細部分(品名・数量・単価・金額)をコピー
  • Excelテンプレートの該当セルに貼り付け
  • 合計金額・消費税が自動計算されるか確認
  • 宛先、件名、備考欄もコピペ
  • 見積番号、発行日を更新
  • PDF化して送付

Excelテンプレートがない場合

ChatGPTに作ってもらえます。

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先ほどの見積書を、Excelに貼り付けやすいようにタブ区切りのテキストで出力してください。

列の順番は「品名」「数量」「単位」「単価」「金額」でお願いします。

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このテキストをExcelに貼り付けると、列がきれいに分かれた状態で入ります。あとは罫線と書式を整えるだけです。

さらに時短する:繰り返し案件のプロンプト保存

毎月同じような見積書を作る案件がある場合、プロンプトを保存しておくと更に速くなります。

方法1:ChatGPTの「カスタム指示」に登録

ChatGPTの設定画面で「カスタム指示」(Custom Instructions)を開くと、毎回の会話に適用される指示を登録できます。ここに自社の基本情報を入れておく。

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私は株式会社〇〇の代表です。

見積書を作成する際は、以下の情報を自動で使ってください。

  • 会社名:株式会社〇〇
  • 住所:〇〇県〇〇市〇〇
  • 電話番号:〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
  • 消費税:10%で計算
  • 有効期限:発行日から30日間
  • 支払条件:月末締め翌月末払い

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これを登録しておけば、次から案件情報だけ入力すれば見積書が出てきます。

方法2:よく使うプロンプトをメモ帳に保存

業種別のプロンプト(ステップ2で紹介したもの)をメモ帳やNotionに保存しておいて、案件が来たら金額と宛先を書き換えるだけ。これで1件あたり5分以内で見積書が完成します。

僕は最初、毎回プロンプトをゼロから書いていました。途中で「これ、同じこと毎回打ってるな」と気づいて、テンプレート化した。それだけでさらに半分の時間になった。最初から気づけばよかったんですが、使いながら覚えていくものです。

見積書をAIで作るときの注意点

金額は必ず自分で確認する

ChatGPTは計算ミスをすることがあります。特に消費税の端数処理や、数量×単価の掛け算で間違えることがある。金額だけは、必ず自分の目で確認してください。

実際、僕も一度ChatGPTが消費税の計算を間違えたまま気づかずに送りかけたことがあります。たまたま送信前に見直して気づいたから良かったものの、あれ以来、金額チェックだけは絶対に省略しません。

逆に言えば、確認するのは金額だけ。文面や体裁はChatGPTに任せて、数字だけチェックする。この割り切りが時短のコツです。

過去の見積書との整合性

同じ顧客に以前出した見積書がある場合、金額の整合性に注意してください。ChatGPTは過去の見積書を知らないので、前回と違う金額で出してしまうことがあります。過去の見積書を確認してから、今回の単価をプロンプトに入力する。このひと手間だけ忘れないでください。

機密情報の扱い

見積書には顧客の会社名や金額が入ります。ChatGPTの有料プラン(月額約3,000円)では、入力データがAIの学習に使われない設定がデフォルトです。無料版を使う場合は、設定画面から「学習に使わない」をオンにしておきましょう。詳しくはこちらの記事で解説しています。

→ AI導入は何から始める?従業員10人以下の会社がまずやるべき3つのこと

実際にかかる時間の比較

工程 手作業の場合 ChatGPT活用の場合
明細の内容を考える 15〜30分 変わらない(自分で判断する部分)
明細をExcelに入力する 10分 1分(コピペ)
消費税・合計を計算する 5分 0分(ChatGPTが計算)
備考欄の文面を書く 10分 1分(自動生成)
体裁を整える 5分 1分(微調整のみ)
金額を最終確認する 2分(ここは必ずやる)
合計 約30分〜1時間 約5分+判断時間

「明細の内容を考える」のは自分の仕事です。何をいくらで提供するかは、経営者にしか判断できない。でも、決まった内容をフォーマットに落とし込む「作業」は、全てChatGPTに任せられます。

まとめ:見積書は「判断」だけ残して、「作業」はAIに任せる

見積書作成でChatGPTを使う手順をまとめます。

  • 自社情報を入れたテンプレートを一度作る(最初だけ10分)
  • 案件情報(宛先・明細・単価・備考)をプロンプトに入力する
  • 出力されたテキストをExcelに貼り付けて、金額を確認する

これで1件30分が5分になります。毎月5件の見積書を作っているなら、月に約2時間の空き時間が生まれます。

まずはこの記事のプロンプトをコピペして、次の見積書で試してみてください。

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