マニュアル作成30分→3分|MANUSで動画もWebも丸投げで完結

社内マニュアルが整っていない会社は、ほぼ例外なく経営者がそれを把握しています。

「作らなきゃいけないのは分かってる、でも時間がない」「前に作ったマニュアルが古くなってるけど、更新する余裕がない」「結局、新人が来るたびに先輩が口頭で説明している」

これが多くの中小企業で起きていることです。

僕もクライアントに納品するマニュアルを作る場面で、1本あたり30分以上かかっていました。スクショを撮って、貼って、説明文を書いて、レイアウトを整えて。気づくと半日溶けている。

結論から言うと、これはMANUSというAIエージェントに丸投げするだけで、3分で終わる業務に変わります。動画を渡すだけ、テキストで指示するだけ、Webリサーチを任せるだけ。3つの方法のどれを選んでも、AIエージェントが自律的に動いてマニュアルを完成させてくれます。

しかも、作業途中の進行が画面で見えるし、「ここはこう変えて」と途中で割り込み指示もできる。マニュアル作成という業務が、もはや業務じゃなくなる感覚です。

この記事では、MANUSでマニュアルを作る3つの方法と、僕が実際に試して体感した「視覚的フロー表示」「途中割り込み指示」の威力を、経営者目線で全部書きます。読み終わった時点で、明日の社内マニュアルからこの仕組みに乗せ替えできるレベルで具体的に書きました。

福田 龍馬

福田 龍馬|株式会社Lib 代表取締役

中小企業のAI導入支援・AI顧問を専門にしています。現場で使えるAI活用フローを伴走で構築中。

目次

なぜ社内マニュアルは作られない・更新されないのか

マニュアル作成が止まる理由は、サボりじゃなく構造的なものです。

3つあります。

理由1:暗黙知の言語化が重い

ベテラン社員が「感覚でやっている」業務を文字にする作業は、ものすごく頭を使います。「こういう時はこう判断する」「この機械はこう操作する」を1から書き起こすのは、本人の頭の中を解剖するような作業です。

僕自身、町工場で従業員として働いていた時代、まさにこの「見て盗め」文化の中にいました。職人気質の上司が多くて、技術・手順のマニュアルが一切存在しない。聞いても詳しく教えてもらえない。スキル習得に大きな遅れが生じる。マニュアル作成自体のノウハウも社内に存在しないから、改善の糸口すら掴めない。

これは中小企業の現場で本当によくある状態です。

理由2:スクショ・図入れの手間

文章だけのマニュアルは、現場で使われません。「画面のここを押す」「この部品をこう持つ」というビジュアル情報がないと、新人は絶対に詰まる。

ところが、スクショを撮ってPowerPointに貼って、矢印を描いて、説明文を添えて…とやると、1工程あたり10〜15分かかる。マニュアル1本で工程が10個あれば、それだけで2時間以上です。

理由3:メンテナンスコスト

マニュアルは作って終わりじゃなくて、業務が変わるたびに更新が必要です。「このソフトの画面が変わったから、対応するスクショを差し替えなきゃ」という細かいメンテが、現場では永遠に追いつかない。

結局、現場の人が「面倒だから古いまま」「新人には口頭で補足して」となり、マニュアルが形骸化していきます。

この3つを一気に解決するのがMANUSです。

MANUSとは|AIエージェント型のマニュアル自動生成ツール

MANUSは、ChatGPTのような「対話型生成AI」とは少し違う、AIエージェントと呼ばれるカテゴリのツールです。

ChatGPTとの最大の違いは、「自分で動く」こと。

項目 ChatGPT MANUS
動作 こちらの指示に1問1答で答える 自律的にタスクを分解して順番に実行する
Web情報の収集 限定的(最新情報は弱い) 自分でブラウザを開いて検索・情報収集する
進行の見え方 テキストでだけやり取り 作業の進行が画面に表示される
途中割り込み 1ターンごとに指示 作業中に「こう変えて」と割り込める

ChatGPTに「マニュアル作って」と頼むと、テキストで返ってくる。これはこれで便利ですが、スクショや図を入れる作業は人間が手動でやるしかない。

MANUSに「マニュアル作って」と頼むと、AIエージェントが自分でブラウザを開いて関連情報を集め、必要なら動画から該当箇所を切り取り、レイアウトを整え、PDFやスライドの形でアウトプットしてくる。人間がやっていた「組み立て作業」をまるごとやってくれるところが本質的な違いです。

僕はAIエージェントを使い始めてから、「ChatGPTでテキストを作る」という発想自体が古くなりました。素材を作るんじゃなく、完成品を持ってきてもらう。これが2026年のAI活用の標準になっています。

MANUSでマニュアルを作る3つの方法

ここからが具体的な使い方です。MANUSでマニュアルを作る方法は3つあります。

方法1:動画を渡す(操作系・現場作業マニュアルに最強)

社内のソフト操作、機械の使い方、現場の作業手順など、実際にやっている動画があるなら、これを丸ごとMANUSに渡します

スマホで業務の様子を録画する。それをMANUSにアップロードして「この動画を元に新人向けの手順書を作って」と指示する。MANUSが動画を見ながら、該当する画面のスクショを抽出し、ステップごとに整理し、説明文を添えてマニュアルとして組み立てます。

「動画を渡すだけ」と言うと話を盛っているように聞こえますが、実際にこれが起きます。AIエージェントが「この瞬間がスクショ取るべきタイミング」「ここが説明を入れるべきポイント」と判断して、勝手に組み立てる。

僕がこれを試して衝撃を受けたのは、自分でスクショを撮って整理する手間と比べて精度が落ちないことでした。むしろ自分が見落としそうな細かい操作(ボタンを2回クリック、待機3秒、など)まで拾ってきます。

方法2:テキストで指示する(業務フロー系・判断基準系)

動画が撮れない業務、たとえば「お客様からのクレーム対応の流れ」「経理処理の判断基準」などは、テキストでMANUSに指示します。

「お客様からクレームの電話が来た時の対応マニュアルを作って。受付→ヒアリング→責任者へのエスカレーション→折り返し連絡まで、各ステップで担当者がやるべきことと、よくあるミスを入れて」

MANUSはこの指示を受けて、業界標準の対応フロー、よくある事例、注意点などを自分で組み立て、構造化されたマニュアルとして出力します。

ここで便利なのが、MANUSは「自分が分からないこと」を自動でWebリサーチする点です。「クレーム対応の最新の業界標準」「電話応対の好感度を上げる言葉遣い」など、必要な情報を自分で集めてマニュアルに反映してくる。ChatGPTに同じ指示をすると、AIの中の知識だけで答えるので、情報の鮮度が古いことがあります。

方法3:Webリサーチを任せる(業界標準・新人教育全般)

3つ目が、僕がMANUSでいちばん気に入っている使い方です。

「飲食店向けの新人接客マニュアルを作って。業界の標準的な接客フロー、よくあるトラブル対応、衛生管理のチェックリストを含めて。最新の情報をWebからリサーチした上で、5,000字相当のマニュアルにまとめて」

これだけ投げると、MANUSが自分でブラウザを開いて、業界のマニュアル例・最新の標準を10〜20ページ調べ上げ、それを統合して自社向けのマニュアルとして組み立ててくる。

これがすごいのは、「自社にゼロからマニュアルがない業務」でも、業界標準を踏まえたマニュアルが30分以内で手に入ることです。「うちの会社にはまだマニュアルがない」という業務こそ、MANUSの威力が出ます。

MANUSの強み|視覚的フロー表示と途中割り込み指示

MANUSが他のAIツールと一線を画す理由が2つあります。

強み1:作業の進行が画面で全部見える

MANUSに指示を出すと、AIエージェントが「次に何をやるか」「今どのページを見ているか」「どんな情報を抽出したか」をリアルタイムで画面に表示してくれます。

ChatGPTは「指示→回答」のやり取りなので、AIが何をどう考えたかは結果からしか判断できない。MANUSは違います。AIが「まずこの動画の3分10秒の部分をスクショします」「次にこの操作の意味を解説するためにWebで検索します」と、思考プロセスを画面で見せながら進めてくれる。

この見える化が、初めてAIエージェントに業務を任せる経営者にとって決定的に重要です。「AIが勝手に動いて意図しないものが出てきたらどうしよう」という不安が、画面を見ているだけで解消されます。

強み2:途中で「こう変えて」と割り込み指示できる

ChatGPTで指示を出すと、AIが回答を最後まで生成してから、こちらが「ここを変えて」と修正指示を出す。1往復ずつしかやり取りできない。

MANUSは違います。AIエージェントが作業中、こちらが「あ、ちょっと待って。ステップ3はもっと初心者向けに書き直して」と途中で割り込めます。AIは進行中の作業を中断して、指示を反映してから続きを進める。

これは僕が普段の作業で本当に重宝しています。マニュアルが完成してから直すんじゃなく、作業中に「あ、これ違うな」と思った瞬間に修正できる。完成までの試行錯誤の回数が圧倒的に減ります。

人間の部下にマニュアル作成を頼んでいる時の感覚と同じです。「ちょっとこう変えてくれる?」が即座にできる。AIエージェントは、生成AIより「同僚」に近い存在感があります。

実際にあった話|30分かかっていたマニュアル作成が3分になった話

ここで、僕がMANUSを「業務が変わった」と本気で感じた具体的な体験を書きます。

去年、AI導入支援を進めていた中小企業のクライアントに、AIツールの操作マニュアルを納品する必要がありました。具体的には、ChatGPTでメール下書きを作る手順、NotebookLMで資料を作る手順、Claudeで業務文書を整える手順など、合計10本ほど。クライアント先のスタッフが現場で見ながら自分で操作できるレベルの、スクショ付きの手順書です。

これを納品物として用意するのに、自分でスクショを撮って、PowerPointに貼って、矢印を描いて、説明文を添えて…とやっていたら、1本あたり30分は確実にかかる。10本で5時間です。「クライアントに約束した期日が迫っているのに、現実的に時間が取れない」と頭を抱えていた業務でした。

そこで、MANUSに動画を渡すアプローチを試しました。

まず、自分が普段やっている操作を3〜5分の動画で録画する。それをMANUSにアップロードして「この動画を元に、中小企業のスタッフが現場で見ながら使える操作マニュアルを作って。各ステップにスクショと、なぜその操作をするのかの説明を入れて。経営者でも分かる平易な言葉で」と指示する。

AIエージェントが動画を見始めるのが、画面で見えるんです。「この瞬間に重要な操作がありました」「ここをスクショします」と判断しながら進んでいく。3分後には、10ステップに分解されたマニュアルがPDFで出てきていました。

最初に出てきたマニュアルを見て、僕が手直ししたい箇所が2つありました。「ステップ3の説明をもっと初心者向けに」「ステップ7のスクショ位置がズレている」。

ここで割り込み指示の出番です。MANUSにそのまま「ステップ3の説明をもう一段噛み砕いて。ステップ7のスクショは、画面の右下のボタンが映るようにしてほしい」と投げると、AIエージェントが該当箇所だけ修正して再アウトプット。修正の所要時間は約1分。

結果、1本のマニュアルが完成までトータル約3分。10本作っても30分。最初の見積もりだった5時間が、その10分の1です。

しかも、できあがったマニュアルの質が、自分で作っていたものより高い。スクショは見やすい位置で切り抜かれているし、説明文の論理展開も整理されている。納品後にクライアント先のスタッフから「これすごく分かりやすいです」と感想をもらった時、内心「これ、AIが3分で作ったやつなんですけど」と笑いそうになりました。

この体験を経て、僕はクライアント納品用のマニュアル作成を、MANUSに完全に明け渡しました。今は新しいクライアントワークのたびに、操作動画を撮ってMANUSに投げる、というルーティンになっています。

「マニュアルを作る時間がない」という悩みは、僕の中ではもう過去のものです。

ChatGPTマニュアル作成記事との使い分け

ChatGPTでマニュアルを作る方法は AIで社員マニュアルを作る|2時間→30分に短縮した3ステップ にまとめています。

両者の使い分けはシンプルです。

用途 推奨ツール
テキスト主体のマニュアル(業務フロー・判断基準・社内ルール) ChatGPT(手早い・コスト低)
ビジュアル付きのマニュアル(操作系・現場作業・新人教育全般) MANUS(自動でスクショ・図入れ)
まだマニュアルがゼロの状態から、業界標準を踏まえて作りたい MANUS(Webリサーチ任せが効く)
既存マニュアルの一部修正・追記 ChatGPT(小回りが効く)

僕は両方を併用しています。「軽い修正はChatGPT、ゼロから完成品を作るのはMANUS」が今の使い分けです。

試してわかった3つの落とし穴

落とし穴1:動画の音声・画質が悪いと精度が落ちる

スマホで適当に録画した動画でも認識精度はかなり高いですが、音声が雑音まみれ、画面が暗い、操作が早すぎるなどの動画は、生成されるマニュアルの精度が下がります。

対処法は、動画を撮るときに「説明を口で添えながら、ゆっくり操作する」こと。1工程につき10秒ほどの間を置くだけで、AIエージェントが拾える情報量が増えます。

落とし穴2:Webリサーチ任せだと自社固有のニュアンスがズレる

方法3(Webリサーチ任せ)でマニュアルを作ると、業界標準の言い回しになります。これが自社の文化と合わないことがある。

対処法は、初稿が出てきたあとに「うちの会社では『お客様』ではなく『クライアント』と呼ぶ」「『〜してください』ではなく『〜しよう』のトーン」のように、自社語彙を割り込み指示で反映させること。これだけで自社っぽいマニュアルに変わります。

落とし穴3:割り込み指示のタイミングを逃すと冗長になる

途中割り込みできるのが強みですが、AIエージェントが先に進みすぎてから「やっぱり違う」と言うと、戻り作業が増えます。

対処法は、画面の進行を見ながら「あれ、これ違うかも」と思った瞬間にすぐ割り込むこと。1〜2秒の遅れが、後のリカバリ時間を大幅に節約します。

まとめ|社内に1つだけマニュアルが欲しい業務、思い浮かべてみてください

MANUSでマニュアルを作る3つの方法は以下です。

  • 動画を渡す(操作系・現場作業)
  • テキストで指示する(業務フロー・判断基準)
  • Webリサーチを任せる(業界標準・新人教育全般)

合わせて、視覚的フロー表示と途中割り込み指示で、作業中の不安と試行錯誤を最小化できる。これが従来の「ChatGPTでテキストを作って自分で組み立てる」やり方を完全に塗り替えるレベルの差です。

「マニュアルを作る時間がない」「先延ばしにしている業務がある」という経営者の方に、まず1つだけ試してほしいことがあります。

今、社内に1つだけマニュアルが欲しい業務を思い浮かべてください。新人が来たときに毎回口頭で説明している作業、ベテラン社員しかやり方を知らない手順、最近変わったソフトの操作。何でもいいです。

それをMANUSに投げてみてください。動画があれば動画、テキストでよければテキスト指示、ゼロから作るならWebリサーチ任せ。3分で「これ、自分が時間かけて作るより上手いな」が来ます。

社内のマニュアル整備は、AIエージェントに任せる時代です。経営者は「マニュアルを作る人」から「マニュアルが必要な業務を見つける人」に役割を変えていく。これが2026年の中小企業の働き方です。

業務マニュアル整備をきっかけにAI導入を進めたい方は、AI導入、何から始める?従業員10人以下の会社がまずやるべきこと も併せて読んでみてください。最初の1業務をどう選ぶかから書いています。

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