ChatGPTは仕事に使えるのか?中小企業の社長が1ヶ月使ってみた結果

「ChatGPTって話題だけど、本当に仕事に使えるの?」

経営者仲間からも、よくこの質問をもらいます。

結論から言います。ChatGPTは仕事に使えます。ただし、「得意な業務」と「苦手な業務」がはっきりあります。そこを知らずに使うと「なんだ、使えないじゃん」で終わってしまう。

僕は中小企業の経営者として、ChatGPTを1ヶ月間、実際の業務で使い倒しました際のリアルなレビューです。この記事では、その結果を正直にお伝えします。何ができて、何が苦手で、最終的にどう使っているかまで、全部書きます。

福田 龍馬

福田 龍馬|株式会社Lib 代表取締役

中小企業のAI導入支援・AI顧問を専門にしています。現場で使えるAI活用フローを伴走で構築中。

目次

最初の感想は「思ったより使える」だった

ChatGPTを初めて触ったとき、正直驚きました。

試しに「取引先へのお礼メールを書いて」と頼んだら、5秒で丁寧なメールが出てきた。内容も自然で、ちょっと修正するだけでそのまま送れるレベル。

今まで15分かけて書いていたメールが、1〜2分で終わる。これだけで「使える」と感じました。

その後、いろんな業務で試しました。見積書の下書き、会議の議事録の要約、採用募集の文面作成、ブログ記事の構成案…。

1ヶ月間、毎日使い続けた結果をまとめます。

ChatGPTが「使える」業務7つ

実際に業務で使ってみて、効果があった業務を紹介します。

1. メールの下書き

これが一番よく使います。取引先へのお礼、お断り、日程調整、クレーム対応の返信。どれも「こういう内容で」と伝えれば、すぐに下書きが出てくる。

僕の場合、メール返信にかかる時間が1通あたり15分から2〜3分に短縮されました。1日10通メールを書くなら、それだけで2時間以上の時短です。

2. 見積書・請求書の下書き

「木造2階建ての外壁塗装、足場設置あり、過去の案件と同じ単価で見積書を作って」。こんな指示で下書きが出てきます。

金額の最終チェックは自分でやりますが、ゼロから作るのと比べたら圧倒的に速い。見積書作成が2時間から10分になったのは、実際に僕が経験したことです。

3. 文章の要約・整理

長いレポートや契約書を「要点を3つにまとめて」と頼むと、的確に要約してくれます。読むのに30分かかる資料が、1分で把握できる。

4. 企画書・提案書の構成案

「新しいサービスの提案書を作りたい」と相談すると、構成案を出してくれます。ゼロから考えるのと、たたき台がある状態で考えるのでは、スピードが全然違う。

5. 採用募集の文面作成

求人サイトに載せる募集文も、ChatGPTに書かせると自然な文面が出てきます。「製造業の現場スタッフ、経験不問、アットホームな職場」と条件を伝えるだけ。

6. SNS投稿の下書き

「今日のセミナーの告知投稿を書いて」と頼めば、SNS向けの文面が出てきます。そのまま使うと自分の言葉じゃないので修正は必要ですが、ゼロから考えるよりはるかに速い。

7. アイデア出し・壁打ち

「新規事業のアイデアを10個出して」「この企画の弱点を指摘して」。こういう使い方もかなり便利です。一人で考えると偏りがちなアイデアが、AIとの壁打ちで広がる。

ChatGPTが「苦手」な領域

ChatGPTはかなり万能ですが、苦手な領域もあります。「使えない」のではなく「ここを理解して使わないと失敗する」というポイントです。

1. 自分から動くことはできない

これがChatGPTの最大の弱点です。

ChatGPTは「聞いたら答えてくれる」ツール。こちらから質問しない限り、何もしてくれません。

たとえばメール。ChatGPTに頼めば下書きは書いてくれる。でも「今日届いたメールを自動で仕分けして、朝一番に重要なものだけレポートしてくれる」みたいなことはできません。

見積書も同じ。頼めば下書きは作ってくれるけど、「クライアント情報を自動で取得して、口頭で金額を伝えるだけで完成させてくれる」というレベルには届かない。

毎回自分から聞きにいく手間がある。これが、ChatGPTを「便利なツール」に留めている一番の理由です。

2. 長い会話になると文脈を忘れる

ChatGPTは1つの会話が長くなると、最初のほうの指示を忘れることがあります。

「さっき伝えた条件と違う回答が返ってきた」。これは使っていると必ず経験します。複数の案件を1つの会話で並行管理するような使い方は、あまり向いていません。

対策としては、重要な前提条件はその都度伝え直す、1つのテーマごとに新しい会話を始める、といった工夫が必要です。

3. 出力をそのまま「最終版」にはできない

ChatGPTはリサーチも計算もできます。有料プランならWeb検索機能もあるし、データを読み込ませて計算させることもできる。

ただし、AIの出力を「最終成果物」としてそのまま使うのはリスクがあります。

たとえば見積書。ChatGPTが作った下書きの金額が合っているかどうかは、必ず自分の目で確認するべきです。メールの文面も、送る前に一度は読み返す。AIが出した数字や情報を鵜呑みにせず、「優秀なアシスタントが作った下書き」として扱う。この意識が大事です。

4. 機密情報の取り扱いに注意が必要

顧客の個人情報、社外秘の財務データなど、機密情報をChatGPTに入力するときは注意が必要です。

対策はシンプルです。「顧客名はA社、担当者はB氏」のように匿名化して入力する。社外秘の数字はぼかして使う。このルールを決めておくだけで、リスクは大幅に減らせます。

1ヶ月使って気づいた「ChatGPTの先」

ここまで読んで「結構使えるじゃん」と思ったかもしれません。確かに使えます。

でも1ヶ月使い続けて、僕は「ChatGPTだけでは足りない」とも感じました。

先ほど書いた通り、ChatGPTは「聞いたら答えてくれる」ツールです。毎回自分から聞かないと何もしてくれない。

僕はこの限界に気づいてから、ChatGPTだけでなく、AIを業務の仕組みに組み込むようになりました。

結果として、請求書処理が30分から1分未満になったり、毎日30分〜1時間かかっていたメールの仕分けが完全に自動化されたりしました。ChatGPTに毎回頼んでいた作業が、頼まなくても勝手に終わっている状態です。

ChatGPTは「AIの入口」としては最高です。でも業務を本気で効率化するなら、その先があります。

ChatGPTと他のAI、どっちがいい?

僕はChatGPT以外にClaudeというAIも使っています。

正直に言うと、用途によって使い分けています。

  • ちょっとした質問やアイデア出し → ChatGPT
  • まとまった文章を書く、業務に組み込む → Claude

ChatGPTは「気軽に聞ける相談相手」、Claudeは「しっかり仕事をやってくれるアシスタント」。どちらが優れているかではなく、使い分けの問題です。

どちらも無料プランがあるので、まずはChatGPTから始めて、慣れてきたらClaudeも試してみる、というのがおすすめです。

まずは明日のメール1通から

ChatGPTは仕事に使えます。ただし万能ではない。

「得意な業務」と「苦手な領域」を理解して、まずは得意な領域で使ってみる。それだけで、毎日の業務が確実に楽になります。

おすすめの最初の一歩は、明日のメール1通をChatGPTに下書きさせてみること。15分かかっていたメールが2分で終わる感覚を、一度体験してみてください。

AI導入は何から始める?という記事に、もっと具体的な始め方をまとめています。

そして、ChatGPTで「これは便利だ」と実感できたら、次のステップがあります。AIを業務の仕組みに組み込めば、ChatGPTだけでは到達できないレベルの効率化が実現できる。

「うちの会社でもAIを使えるのか知りたい」と思ったら、まずは無料のAI活用診断を試してみてください。

関連記事: AI導入の費用相場を確認する

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次